「あんたさぁ、こんないたいけな子をこんな人気のないところに誘い込んで…。ご両親も来てるとゆーのに」
と香美さんまでがからかう。
「ち、ちがうって」
赤くなって否定する樹はちょっと可愛らしかった。
「そういうこと言うと真琴が怖がるだろ、バカ」
定番通り祐二さんを蹴りに行く。
「怖がられるようなことするからじゃん」
「だから、してねーわっ」
樹は年齢の割に純情なとこがあって、わたしのことはもっと純情だと思ってる。
わたし…樹になら何をされてもちっとも怖くないよ。
なーんてね、言えないけど。
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