朝が待てなくて


 *  *  *


栄運送の専務さんが帰った後、祐二さんの手荒い祝福を受け、それからぬれた服を着替える樹を待っていた。



「ゴメン真琴。夕方から飲み会入ったから先に送るわ」


駆け寄ってきた樹がすまなそうに頭をかく。


「あ、ひとりで帰れるよ」


「や、送ってく」


「じゃあ駅までね」




歩き出した樹の手に指先で触れると、今日はなんだか指を絡めるようにして結んでくれた。




「なんか祐二の呼びかけで俺の送別会&就職祝いをやってくれるんだって。真琴も呼べって言われたけど、明日学校だし断っといたぞ。今日は遅くまで飲まされそうだから」


「うん」


「せっかく来てくれたのにゴメンな」


「ううん」


と本気で首を横に振る。




「なんだかいろんなことがあり過ぎて、樹と会えただけですーごくうれしいもん」