「わ、わたしも、ずうっと樹のこと考えてたよ」
うれしくなってそう告げたら
「うそつけ。グーグー寝てたくせに」
なんて笑われた。ムゥ……。
「グーグー寝てたのはそっちじゃん。樹にだけは言われたくな~い」
ハハハ、と耳に届く聞きなれた笑い声。
「今日日曜だっけ? 真琴学校は?」
「部活があるよ、午前中」
「んじゃ終わったら会社においで。俺トラック返しに行くからそのまま待っとくし」
「ホントに!?」
「おう」
わ、樹に会える……!
ベッドで眠っている樹はもちろん、元気に家を出る彼を見送ったのだって、ほんの昨日のことなのに、
今すぐにでも会いたくて……
何だかすごく待ち遠しかった。



