朝が待てなくて


うぬぼれ……なんだろうか?
すぐに自信がなくなる。




「だけど樹は、会いたいって誘っても全然ノッては来なかった。そうやって誘いを断ることで自分の気持ちを伝えてくれていたんだと思う」


淡々と話す美しい横顔が、少し哀しげにゆがんで見えた。




「でもわたし、最後にもう一度だけちゃんと気持ちを伝えたかったの。

お礼がしたいからと食事に誘って、やっとお茶だけならとOKもらって……。二人でよく行った思い出のカフェを待ち合わせ場所に指定したんだけど

『それより真琴とよく行く店がいい感じだからそっちにしよう』なんて樹は言ったの。

きっとわたしがそこで何を話そうとしているのか察していたんだよね。


わざわざ真琴ちゃんと行くお店を選んだことは、それに対する樹の意思表示で、自分の気持ちが真琴ちゃんから動かないってことを伝えてくれたんだと思う。

告白なんかして、わたしが恥をかく前に」