朝が待てなくて


3人で校門のところで待ってると、祐二さんのワゴン車が停まった。




「真琴、しっかり……!」


「一緒に行こうか?」


「だ、大丈夫。ありがと。連絡するね」


心配そうに見つめる2人に励まされて、車に乗り込んだ。




「まこっちゃん拾えて、マジよかった」


そう言いながら祐二さんが車を出す。


「病院がわかったら、こっちにも知らせてもらうことになってるから」


「うん」


それから、樹のご両親やお姉さんと連絡が取れないから、もしかして家族には先に連絡が入っていて、もう病院へ向かっているのかもしれないって、祐二さんは話してくれた。




「あいつ無理しすぎなんだよ」


ポツッとそう言ったきり、祐二さんはもうしゃべらなくなった。




静かな車内。


足がガクガク震えている。


ドクドクと、心臓がイヤな音を立てていた。




途中で電話が入り、樹のいる病院がわかったらしく、祐二さんがその名をカーナビの目的地にセットした。