震える声で電話の内容を話すと、サホリンが肩を抱いてくれた。
「東名高速?」
携帯片手にミャンマーが訊く。
「うん」
「こ、これかな?」
見せられた画面には、今日のトピックに『東名高速でトラック炎上!』とあった。
「えっ、炎上!?」
みんなの悲鳴のような声がかぶさる。
画面を変えるミャンマーの指が震えていた。
『今日午後東名高速厚木IC付近で、トラックが横転炎上する事故が発生。運転手1名救急搬送』
「大丈夫だよ。樹くん、きっと無事だから……!」
「そうだよ、真琴。悪いこと考えちゃダメ。絶対大丈夫……。信じよう!」
ミャンマーとサホリンが涙声で、でも力強くうなずいてくれた。



