「あ、ダメだよそれ! おっきいのはダメ」
「え、えっ?」
「中まで火が通ってない…」
ぶははっと、樹が笑う。
口にはもうしっかり唐揚げが入っていて。
「外は焦げ焦げになってんのに、何でか中はまだ半生なんだ…」
悲しげに告げると、彼は「何でそのまま持ってくんだよ?」とウケていた。
「だって揚げ直す時間なかったし、これよけちゃうとスペースが空いてスカスカになるから、全部自分で食べようと思って」
ゴロゴロと、自分の取り皿に大きいのばっか4つくらい唐揚げを入れる。
「小さいのは大丈夫だから、食べてね」
へらっとそう言ったのに、樹のお箸はわたしの紙皿に伸びてきて、半生の唐揚げをパクパクと平らげていく。



