「でも……」
「お前の気持ちはわかったから。自分の気持ちも、大淀の気持ちも……。
そーゆーのは真琴の胸の中にしまっときな」
それから樹はバフッと寝転び、天を仰いで少し笑う。
「なーんてな。あんな暴言吐いといて、言えるセリフじゃねーけどさ。
でも俺……頭ん中ではちゃんとわかってるから」
クルッとこっちを向いて、樹がニコッと笑った。
その笑顔はホントに……本当に久しぶりで、一瞬にして涙がブワッとあふれだす。
たくましい腕がわたしの腰を引き寄せ、全身をすっぽりと包み込んだ。
「苦しかったんだ……。ゴメン」
わたしの髪に顔をうずめて、彼の声が低くささやいた。



