口からこぼれたビールの雫を……樹の唇がたどっていく。
唇から首筋
鎖骨……胸元……。
いつのまにかわたしはベッドの上に押し倒されていた。
樹は器用にわたしのブラウスのボタンをはずし、背中のホックをはずして、あらわになった小さなふくらみにキスをした。
恥ずかしいのに、ビクッ、と体が反応してしまう……。
胸の奥がキュウッと熱くなって、
彼のキスに
何度も小さな声が漏れた。
「そういう声……あいつにも聞かせた?」
不意に低い声がつぶやいた。
「え」
「……あいつの下でも、そんな顔したんだよな?」
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