『真琴ちゃん、樹怒っとくからね! こんなに可愛い彼女、泣かしてる場合かって』


香美さんが憤慨してくれている。


『ううん、大丈夫! 自分で話したいから。ちゃんと自分で謝りたいの。だから電話したことは黙っておいてください』


必死でそう言うと、香美さんは小さく笑ってくれた。


『そっか、じゃあ樹が自分の部屋に戻ったらメールで知らせるね!』





いっぱい勘違いして
いっぱいすれ違って


つかなくてもいいウソで取り繕って
そのウソに傷ついて、振り回されて、


バカみたいだね、わたしたち。




もう一度話したい。

ちゃんと向き合って、ちゃんと謝りたい。




許してくれるかわかんないけど、
自分の気持ちをぶつけてみよう。


そんなふうに思ったよ。






樹は…………受け止めてくれる?