朝が待てなくて


「ゴメン」


歩きながら大淀がポツリと言った。


「ううん。こっちだよ、それ」


努めて笑顔を作る。


さすがにキスマークのこととか言えない。


だって大淀悪くないもん。


代わりに樹からもらったメールの内容をかいつまんで話した。




「大淀の言うとおり最初から樹にちゃんと訊けばよかった」


「誤解が解けてないなら、俺が話しに行く」


大淀はマジで心配してくれている。


「ありがと。でもちゃんと説明したから大丈夫だよ」


それからテストの話なんかして、学校前で大淀と別れた。






帰りはサホリンとミャンマーと一緒に帰る。


二人ともわたしの様子を見て、彼氏との約束をパスしてくれたみたい。




樹に誤解されたこと
樹を誤解していたこと


二人に聞いてもらった。