朝が待てなくて


「ここの桜は俺らの秘密の場所で、他に知れちゃうと穴場じゃなくなるからって、トップシークレットだったんだけどさぁ…」


と言いながら祐二さんがにやにや笑う。


「なのにあいつ、どーしても連れて行きたい子がいるからバラすぞって。しかも恥ずかしいから一緒について来てくれとか言うんだよなー」


は、恥ずかしい? 樹が? わたしに?



「家族まで呼んじゃって、お父さん恐い人だと困るしって言ってた」



「…だったら呼ばなきゃいいじゃん!」


わたしと香美さんが同時に突っ込んだ。


樹は明穂ともうだいぶと前を歩いている。




「真琴ちゃんの入学祝いだから、そうはいかないらしいよ」


祐二さんが笑った。