手を洗ってリビングのソファに体を沈める。
樹が留めてくれた第1ボタンをはずして息をついた。
樹は大淀とホテルに行ったわたしを許さない?
ウソをついた樹をわたしが許さなかったから?
ううん、二人ともゴメンなんて言わなかった。
そんなことさえ忘れてた。
テレビを見に妹の明穂がリビングに入ってくる。
「わ」
明穂はわたしを見るなり、小さな驚きの声を上げた。
「お姉ちゃん、ヤバいよそれ。キスマーク目立ち過ぎ!」
耳元でこっそり教えてくれる。
「えっ? そんな覚えない」
「お母さんにバレちゃうから早く着替えてきなって」
立ち上がったわたしの背中を押しながら
「樹クン激しい~」なんて明穂は笑った。



