良いお花見日和で行楽の人出が多く、途中まで混んでいた道路がいつのまにか空いていた。
山の中腹にある無人の小さな展望台のパーキングに車を停める。
お弁当やらクーラーバックやら、みんなで手分けして持って
これ、道? と思う木の間を抜けていくと
パッと視界が開けて…
うわ、きれいー! 満開の桜がこんなに…!
そこは小さなお花見会場のようだった。
既に2グループほどがもう宴会を始めていて、楽しげな声が聞こえてくる。
「ホントに穴場だね!」
わくわくしてきて思わず樹を見上げると、彼は先にわたしの顔を眺めていたらしく
ははは、と嬉しそうに笑った。
「え?」
「その顔が見たかった」
なんて言う。



