大淀のあとに続いて中に入った。
自分のしていることが現実ではないみたい。
中に人は誰もいなくて、タッチパネルに向かって大淀は何らかの手続きをしている。
わたしはここで大淀とそーゆーことになるのだろうか?
いや、自分で誘ったんだからね。
やけになってる?
樹を忘れたいから?
これであきらめがつくの?
それとも樹へのあてつけ?
選んだ部屋に向かうエレベーターの中でチラッと隣を見ると、勝気そうな瞳と目が合った。
「たぶん正気じゃないよ、お前、今」
「う……ん」
「いーの? それで」
「いい……」
「どーでも?」
あ……。
「ゴメン。大淀に失礼だよね」
あわててそう言うと、彼はフッと息をもらした。



