「今日帰りに樹クンの部屋に寄ってみる? ついて行くよ?」 もうすぐ学校というところで、サホリンが口を開いた。 「ううん。行かない」 首を横に振る。 「確かめたほうがいいんじゃない?」 「もういい。 もうわかんないもん、樹のこと」 もう知らない。 会いたくない。 電話もメールもしたくない。 意味わかんない。 もう……何も信じらんないよ。