「どーゆー意味?」
「ウソなのか本当なのか、いちいち悩むのがつらい」
「あー…」
「なんとか無理やり信じようとしてたりすんの。ウソを信じたってしかたないのに。バカみたいなんだ」
そう言ったらサホリンがわたしを見た。
「運送屋さんに訊きにいく?」
「え」
「樹クンのスケジュールなら、ホントのことがわかるんじゃない? せめてそれだけでも裏とっとく?」
おわ、その手があったか。
いや、でも、やっぱそれ怖いかも。
ウソはいやだけど、
事実をつきつけられるのも怖い。
長距離の仕事の予定なんて、なかったらどうしよう?
でも……。
結局サホリンがついてきてくれると言うので、その朝わたしは、樹の部屋ではなく彼の会社に事情を訊きに行った。
顔パスだしね。



