「お、お客様、コーヒーがこぼれてます!」
クランベリージュースを運んできた店員さんの声にハッとすると、向かいの席で樹があわてている。
「わわっ、ゴメン」
店員さんにテーブルを拭いてもらって恐縮している姿に爆笑してたら、頭をポコッとやられた。
「誰のせいだよ?」
「え、わたし?」
「フリーズさせたよな、今」
なんて口をとがらせる。
「だって……本気だもん」
上目づかいにポツリと言ったら、
「それなー……」
と、彼は言葉に詰まった。
「んー、もうちょい……ダメダメな自分を脱却してからじゃないと……」



