独身時代とはちがう、美里さんが今住む家。
樹は何度もここへ通ったの?
こんなふうにSOSが入ることが、前にもあった?
不穏な考えがちらついて、ブンブンと頭を振る。
そんなこと考えてる場合?
閑静な住宅街の一角にその家はあった。
お医者さんの夫が建てたという大きな家。
その前にパトカーが2台停まっている。
ちょうど、手錠をかけられた男が警官に連行されていくところだった。
ちらっと見えた横顔は、DV男だとは思えない普通に優しそうな人。
そいつを乗せたほうのパトカーが走り出す。
それを見送りながら、美里さんが呆然と立ち尽くしていた。
裸足のままで……。



