朝が待てなくて


だけど……




いつか樹に
他に好きな人ができてしまって


その人のことを
どうしてもどうしてもあきらめきれなくて


苦しんでいる樹に


わたしはちゃんと振られてあげることが
できるんだろうか……?


樹の幸せを第一に考えてあげることが
できるんだろうか……?



それが本当に『好き』ということ?





揺れる車のシートにもたれて、
そんなことを考えていた――。