道路はそんなには混んでなくて、自動車は結構快調に走っていく。
樹はいまだにスポーツドリンクだけをチビチビと飲んでいた。
「ご飯食べらんないと力が出ないね」
「ああ…、もう食えそうなんだけど、家帰ってからにするよ」
何でもないことのように笑ってくれるけど、まだ少し吐き気がするのかもしれない。
「ホントにゴメンなさい。体調悪いのに、ずっと運転で疲れるよね?」
今更ながらそう言ったら、樹は子供みたいな顔になった。
「運転なら仕事にしちゃうぐらい好きなんだぜ。こんな近場、庭みたいなもんだ」
樹は優しいな。
ホントにそう思う。



