「海やめて、美里に会うと思ったの?」
ペットボトルのキャップを回しながら、何気ないように彼は訊いた。
「え」
バレバレだ……。
海行きを断られて、逆上していろいろ口走っちゃったもんな、あんとき。
「会わないよ」
サラッとそう言うと、樹はスポーツドリンクをゴクゴクッて飲んだ。
「うん、ゴメン……」
「真琴が泣き虫になったのは、俺のせい?」
優しい瞳がこっちをのぞいていた。
「全然会えなくて、ケンカしてもちゃんと仲直りすらできないで、泣かせてばっかいる。
最近では俺の夢の中でまで、真琴は泣いてるぞ」
樹の指が、キュッとわたしの頬をつまんだ。



