「あふ……」
自然と出て来る小さなあくびを押し殺す。
ホントならもう寝ちゃってる時間。
部活キツイからなぁ、バタンキューなんだ、いつもは。
10分、20分……。
えー…、またこのパターン?
30分、40分。メールはまだない。
樹は……
ホントにもう
わたしのことなんて、どうでもよくなっちゃったのかなぁ?
美里さんが運命の人だって、ついに自覚しちゃったとか……?
それとも
別れが近いってことを、こうやってそれとなく知らせてるの?
おお……、我ながら、なんてネガティブな発想。
ガバッと、肌掛け布団をかぶる。
「もう寝る!」
目じりの端っこから、涙がツツーと流れ落ちた。



