数日後
日付が変わって誕生日となる深夜――。
ベッドの上でドキドキしながら、わたしはケータイを握っていた。
髪を乾かして歯も磨き、いつでも眠れる態勢でのぞむ。
時計が0時を回ると、いっせいにおめでとうメールが届いた。
サホリンやミャンマーや、他にも何人か。
うれしくなって返信しながら、樹からのメールを待つ。
去年も、
それからまだ付き合う前で、月2,3回のメールのやりとりしかしていなかったおととしの誕生日にも
日付が変わってわりとすぐに、樹はメールをくれたんだった。
確かに今年はケンカの仲直りも、うやむやなまんまだし、美里さんというライバルも出現中だけど、
だからこそ樹はちゃんとメールをくれる気がしていた。
そういう優しいとこあるもん。



