頭が……クラクラする。 「わっ」 店の入口の小さな石段を踏みはずして、転んでしまった。 前のめりに地面に放り出され、手とひざをつく。 「わ、バカ。どうした?」 樹が驚いて駆け寄り、となりにしゃがみこんでくれた。 「大丈夫か? ひざ擦りむいてんじゃん」 心配そうにのぞき込むきれいな瞳……。 次の瞬間 その広い胸に、わたしは思わず飛び込んでいた。 「真琴? どした?」 優しい声が胸から伝わる。 「ひ……貧血」 「えっ?」 お願い……。 樹の部屋へ連れていって……。