「だから真琴も『いいな』なんてうらやましがってたら、美里に怒られるぞ。あいつ案外キツイんだよなぁ、言い方」
「怒られた……?」
樹は一瞬言葉に詰まり、それからポツンと言った。
「てか、泣かれた」
小さく息をつくように笑う。
そうだ、それが樹と美里さんとの別れの原因だったんだもんね。
それですれ違っちゃったんだった……。
「『樹はお気楽でいいね』って言われたな。『バカみたいでムカつく』って」
「…………」
「自分だったらお母さんや妹の顔が浮かんで、借金の保証人になんかとてもなれないって。そーゆーこと簡単に出来ちゃう人とわかり合えるとは思えないって」



