樹は次の瞬間ガバッと体を起こすと、枕元に置いてあった携帯を手に取り、いきなり時間をチェックしている。
そしてそれから、そこにあったペットボトルのふたを開けゴクゴクと水を飲み
バフッと、また枕に顔をうずめた。
え、えー…?
ウソ!?
き、気づいてないの、わたしに?
うつぶせになって死体のように動かない樹は、また眠りに堕ちていくようで…
なぁんだ、とホッとして、も一度身を乗り出して彼の様子をうかがうと、ゴロッと寝がえりを打ち、樹の顔がこっちを向いた。
眩しそうに薄く開いた樹の瞳と、思いっきし目が合う。
うわ…



