「あいつもミャンマーのこと好きなんじゃない?」
「そうだよ、それだよ!」
サホリンもわたしももはや賭けのことなんかどーでもよくなって、この鈍感な友達が可愛くてしょーがない。
「ナイナイナイナイナイナイ!」
ミャンマーは全力で否定すると、こんなことを言った。
「あー…真琴のことを訊きたかったのかもね」
「へ、わたし?」
「うん、大淀が案外本気みたい。図書室の窓から真琴のことずっと見てたらしいから」
ミャンマーが困ったように笑った。
それはあんただ、と塩崎に心の中で突っ込みながら、わたしもちょっと困った顔になる。



