朝が待てなくて


部屋に上がってベッドの上にパスンと寝転んだ。


樹にお礼のメールをしようとして、ふと手を止める。




電話……してみようかな?




いつもメールばっかで、樹に電話をかけたことはない。


“何の用?”って訊かれたら困るもん。


でも今日は梨のお礼だよ?


“ありがとう”って言えばいい。





………。


ベッドの上に身を起こして、長いこと携帯の画面とにらめっこをしていた。


えいや、って感じで、ついに発信ボタンを押す。


トゥルルル……トゥルルル……


そのコール音を聞きながら
バクバクと、わたしの心臓は破裂しそうだった。