朝が待てなくて


「おっしゃー、賭け成立! ここは静かにやつらを見守ってやろう。勝手にけしかけんなよ」


「あいつらウォッチングしてるとかなり笑えるぞ。どーしてああ素直じゃないのか」


思い出したように大淀がクスッと笑った。


「勝者にはランチ1回おごり、な」




そこでサホリンが不敵な笑みをもらす。


「ふふ、知らないの? 二学期は修学旅行があるんだからね」


「あっ、やられたー」と中村が大げさなポーズで頭を抱え込み、それを見てみんなで笑った。





交差点を過ぎて、コンビニがある次の角にさしかかる辺りでわたしはサホリンを見た。



「ごめん。ちょっと寄ってこっかな…」


「あ、樹クン?」


サホリンはにやにや顔で訊いてくる。


「うん。夜走るから今事務所にいるよって、さっきメールが来てた」