朝が待てなくて


そういうサホリンだって結構いい感じなんだよ。

そう桜川先輩と…!


部活の練習中たまに先輩がサホリンを目で追っているときがあるんだ。


ミャンマーと気がついて大騒ぎしたら「ないよ、そんなの」ってサホリンには即座に否定されたけど、案外自分でもその視線に気づいているのかも知れないね、彼女の場合。


「いったいどんなテクニックを使えばこーゆー展開に持ち込めるわけ?」


ミャンマーが身を乗り出して訊いたけど


「あのね、あんたたちにするようなアドバイスは他人事だから言えるだけで、自分のときのは全然見えてないから…!」


ふてくされたように言い捨てたサホリンにはいつものデンと構えた風情はまったくなくて

何だか……ふふ、可愛かったな。