朝が待てなくて


「次は内容をどう充実させるかだ」


みんなに強く同意しながらも、頭の片隅には樹の顔が浮かんでいた。



…また会えなくなっちゃうな。





「三山」


部室で制服に着替えて、サホリンとミャンマーと歩き出したところで後ろから声をかけられた。


「あれっ? 何で?」


呼ばれて振り返ったミャンマーが驚いた声を出す。


後ろを並んで歩いていたのは、クラスの塩崎と中村と大淀で、彼ら帰宅部がこんな時間に帰ること自体がめずらしい。


そうそう、わたしとサホリンとミャンマーはラッキーなことに二年でもそろって同じクラスで、おまけに塩崎や大淀ともクラスメイトのままでいられた。