「俺はもしかして、真琴のことを死なせちゃってたかも知れないんだ。 助かったのはただの偶然で―― 俺はお前にも お前のお父さんにもお母さんにも妹にも 何てひどいことをしたんだろうな…」 「樹…」 「夜、似たような道を走ってると必ず思い出してそういう気持ちになる」 短く区切ってそう言うと、彼は小さく息を吐いた。 「自分では全然平気なつもりでいたのに あの頃の俺…結構いっぱいいっぱいだったのかもな」 きっとそうだったね…。 暗闇の中、トラックの陰で息を殺して泣いていた樹の姿を思い出した。