「だけどあの日…樹は何度も空を見上げて、降り出しそうな天気を心配してたじゃん」
「そりゃ結婚式だからな、やっぱ晴れてた方がいいだろ?」
そりゃそうなんだけど…。
「そもそも樹がわたしのことを、同じ学校の人とつきあった方がいいって思うのは、自分がそうだったからだよね。美里さんと二人で、きっときれいな恋をしたからなんだ?」
「まー」と樹はまた頭を掻いた。
「きれいかどうかはわかんないけど、楽しかったな。友達がいてあいつがいて、バカばっかやってたけど…。そんな高校時代だ」
「ふうん…」
「けど、別れて何年間も好きでいるほどロマンチストじゃないぞ、俺」
「どうかな?」
「え?」
「樹ときどき乙女チックなこと言うもん」



