朝が待てなくて


「だ、だけど樹がホントに好きなのは、美里さん…だもんね?」



わざわざこんなことを訊いてしまうのは
わたしがバカで
どうしようもなく子供だから。




「は? それはもうないって言わなかったっけ?」


穏やかに微笑んで


「好きな子は、隣にいるし」


なーんて優しいセリフを
難なく吐いてくれるのは
やっぱ、あなたが大人だから……?





別にいいんだよ?
本当のことを言っても。


これから“好き”になってくれれば
それでいいもん。




本気でそう思っていたはずなのに
それがとんでもない強がりだったってことは
こうして簡単に露呈してしまう…。