「そうでもしとかないと ………好きになっちゃうからな」 え…? 「てか、もうなってたけど」 横顔が鮮やかに笑った。 う、嘘…!? 樹がわたしのことを? って意味? 「お前さぁ、俺がどんだけお前のこと可愛いか、わかってねーな?」 樹は話をそこで中断し、車線変更をして左側へとつめていく。 「次のインターで別の道行くぞ」 と彼は言った。 「え、あ、うん。どこ行くの?」 「山の稜線がきれいに見えるドライブウェイがあるから、そっち走る」