「本人は『もうそんなんじゃない』って言ったんでしょ? それに…もしそうだったとしてもだよ? 相手の女は樹クンを捨てて結婚しちゃったわけだし、気にすることないって」
サホリンはやたらデーンと構えてる。
「だいたい樹クンだって、その人のことはもうあきらめようと思うからこそ、真琴にOK出したんでしょーが。
あんたの愛の力で彼を救ってあげなさい!」
おおー…っ、とミャンマーが手を叩いた。
「真琴は樹クンのこと、好きなんでしょ?」
「う…ん」
「あきらめられないんでしょ?」
「…うん」
「だったら『やめとく?』って訊かれても
『やめない』って言うんだよ」
「……はい」



