6月になってすぐに樹にメールして
それから2週間――
もうそろそろ何か連絡したいんだけど、ネタがないなぁ…
平々凡々な毎日。
「あーぁ、退屈―っ」
部活から帰って、即部屋着兼寝巻のTシャツとジャージに着替えて、
リビングのソファにでーんと寝っ転がって、大あくびをしながらお母さんが作る夕飯を待っている。
ピンポーン
と、今呼び鈴が鳴った。
「ちょっと真琴、出てー。手が離せないの」
キッチンからお母さんが叫んでいる。
「ふぁ~い…」
ぼりぼりと頭を掻きながらインターフォンの受話器を取ると、男の人の低い声がした。
「相原です」
…………はっ?



