「俺、この学校余裕だから」 「は?」 「家から徒歩5分なんで選んだだけ。勉強しなくても受かるもん」 カー、いやみな奴だ…! 頭いいのか。 「好きなヤツからもらったのかな、って思った」 「え?」 「お守り」 「ああ、うん、そうだよ」 大淀はじっとわたしの目を見た。 冷めてるのに力のある瞳…。 「んじゃ、振られたら言って」 彼はそう言うスッと視線をはずし、話を終えた。 何て、不吉なことを言う……。