もう一度ちょんちょんと背中をつつかれた。 だから、何っ!? 無言で後ろを振り返る。 「つきあってるヤツいんの?」 大淀は平然とそんなことを訊いてきた。 「いない」 もうすぐ出来る予定だけどね♪ 「俺なんかどう?」 と彼が言った。 なっ…!? 真っ直ぐにわたしにとまった大淀の眼はニコリともしなくて… えっと…一瞬言葉が出ない。 カァッと、顔だけが真っ赤になっていくのが自分でもよくわかった。 「めちゃくちゃ可愛いな、お前」 冷めた表情のまま大淀はそう言った。