「あ、ゴメンね!」
サホリンは明るく笑うと「じゃまた」って自分の席へと戻って行った。
告白か……。
そりゃOKもらえるならしたいよ。
でもやっぱ勇気がない。
樹はあの人に高校の入学式の日に告ったって聞いたけど
すごいな、それ。…今日だよ?
樹って結構グイグイ行くタイプだったんだ。
わたしには全然来ないから知らなかったもん。
………。
ヤンチャな樹が照れくさそうに
「俺とつきあって」って言う――
制服は学ランかな? ブレザーかな?
声はそのころから低かったの?
……わたしなら即OKなんだけど。
一人妄想に暮れていると
チョンチョンと背中をつつかれた。



