「そうさ…俺達は兄貴や親分を守るのが当たり前。ある日、俺がそこの組の組長になった。 それでも女房は俺に着いて来てくれた。 最初で最後の女だったよ。 いつも危険と隣り合わせの状態で女房が1番恐かったと思う。 けど子供……由紀が腹にいると聞いた時、幸せと思った。 由紀が生まれても極道から足を洗う事はなかった。 当たり前と思ってたからだ。 それでも女房は文句も言わず着いて来てくれた。 それからさ事件が起きたのは……。 別の組と揉め事が続いていた時、女房と由紀がさらわれたんだ。