かと言ってスナックでもない。 マスターの関大 義武【カンダヨシタケ】 義武さんは若い時に娘と奥さんを亡くしたらしい。 義武さんは俺の話しをじっくり聞いてくれた。 時には厳しく怒り、時には、優しく。 俺と義武さんは……うりふたつ。 似た者同士だ。 義武さんはいつもの酒を用意してくれた。 「直孝ぁ〜。今日はどうしたんだ?」 俺は……一口、一口酒を呑む。 忘れたい…。