でも、あたしの心拍数は異常なほどに上がっていて。


“デート”


と言った玲の瞳から、目が離せなかった。




「で、デートなの…?」


「違うのかよ」




知らないよ!


だってあたし…デートなんてしたことないし!!


しかも、デートだからってなんでサングラスしちゃダメなの?


あたしが“PEACH”だってばれて面倒臭くなっちゃったらどうするのさ。




「ま、いいから。サングラス、外せ」


「無理!ばれるし」


「ばれたっていいだろ。堂々としてろ。そしたら誰も追いかけたりしてこねぇよ。逃げたりするから面白がって追い掛けてくんだろ?」


「そういうもん?」


「そう言うもんなの。わかったら外せ」