「…別に住んでる所特定されてもいいんじゃねーの?」 「それは…有意義な高校生活を送るため?みたいな……」 「ふぅん?」 谷口玲があたしの目をジッと見て話さない。 まるでその目が、「これが有意義な高校生活?」と言っているようで、あたしは俯いた。 「あ、そうだ。あと一つ言ってなかったな…」 まだあるの? そう思って少し顔を上げると、ニッコリ笑われた。 「俺、ばらすなんて一言も言ってねぇけど?」