ねぇ、こっち向いて?





不満なあたしの顔を見て、まーくんはまた笑った。



「あれは、ちょっと美世に意地悪しただけだよ。
あの人にはこれを一緒に選んでもらっただけ。
まぁ代わりに、今日バイト入れられたけど」



なんか楽しそうですね、まーくんは…。


……あぅ。

あたしは、自分の誕生日のせいで、自分を悩ませてたってことですか…。




「16歳の誕生日おめでとう」


そうやって、また悩殺スマイルを振りまくんだから…。

自覚してますか、お兄さん?




あぁ、てかね。

うれしさで涙って本当に出るんだね。