「なぁに?」

「どんなに遠くにいても空は一つで、そこに星はきっとあるから。」

「…奥村さんってロマンチストなんだね。」

「星好きなんだって。」

「あたしにそんなロマンチックな趣味ないわよ?」

「俺も星なんて全然見ないけどさ、綺麗な言葉だなって。
俺じゃ絶対思いつかないけど。」

「晴輝っぽくないもん、そんな言葉。」

「…知ってる。でも同じ空を見てるって思えば、少し寂しさは減るかなと思って。」


そう言って晴輝がすっと空を見上げる。
それにつられてあたしも空を見上げた。


暗い外の闇の中。
地球まで届くのは星と月の光だけ。


11月ともあって、もう夜の空気は冷たく澄んでいる。
だからこそ星ははっきりと見える。
小さく輝くその光が、今ははっきりと。


「寒ーっ!」

「11月だもんな、もう。」

「あと…5ヶ月?」

「受かればだけど。」

「落ちる晴輝とか想像出来ない。」

「…ま、頑張るよ。将来のために。」

「あたし、大学生活折り返しかぁ…2年経ったらどうしよ。」

「…梨亜が嫌じゃなかったらこっちくれば?」

「え…?」