「…俺だって寂しい。離れたくなんかねぇよ。
でも、それで進路を変えるっていうのは違うと思う。」

「…うん。晴輝は間違ってない。
だけど…。」


…喉の奥がきゅーっと詰まる。
いきなりくる、涙。


「…梨亜?」


沈黙を察して、晴輝が口を開く。


「寂しいって…ちゃんと言ってよ。」

「だから今…。」

「そうじゃなくて!最初に寂しいって言ってほしかったの。」

「梨亜…?」

「離れた大学に行くってそれだけしか晴輝は言ってくれなくて…。
それしか言われないと、思っちゃうの。
…離れても別に晴輝は平気なんだって。
離れて…さ…寂しい…の、は…あたしだけ…なんだって。」

「梨亜…ごめん俺…。」

「あーもうほんっと晴輝はバカ!バカバカバカー!」

「はぁ!?」

「晴輝がずっとあたしのこと好き好き言ってたくせに、今更そんなに好きじゃないみたいな態度取られたら気になるに決まってるでしょ!?」

「だからごめんって…。」

「…もう知らないんだから、晴輝なんて。
晴輝がいなくなって、そっちの生活が楽しくなっちゃってあたしをないがしろにしたらすぐ他の男に行くから、あたし。」

「…それ、本気で言ってんの?」


晴輝の声色が急激に変わる。
…お、怒らせた、かも。
でもっ!あたしのほうがその数百万倍怒ってんだから!