「行こう、菜々子。」
差し出された手に一瞬躊躇う。
その躊躇いを見た奏人が少し強引に私の手を奪った。
「うわあ!」
「なに?」
「だっていきなりこんな掴まれたら…!」
「…可愛いね、菜々子。」
「そんなことストレートに言わないで!慣れてないんだから!」
「今まで言わなかった分、もう我慢しないようにしようと思って。」
そう言って笑う奏人が余裕そうで、ちょっと悔しい。
駅のホームには誰もいない。
チクタクと時を刻む音に、少しずつ高揚していた気持ちがしぼんでいく。
ベンチに腰掛け、時計の音に耳を澄ませる。
「何時発…?」
「9時42分…かな。」
「あと…1時間。」
田舎の電車の最終は早い。
だから嫌なんだ、最終電車は。
差し出された手に一瞬躊躇う。
その躊躇いを見た奏人が少し強引に私の手を奪った。
「うわあ!」
「なに?」
「だっていきなりこんな掴まれたら…!」
「…可愛いね、菜々子。」
「そんなことストレートに言わないで!慣れてないんだから!」
「今まで言わなかった分、もう我慢しないようにしようと思って。」
そう言って笑う奏人が余裕そうで、ちょっと悔しい。
駅のホームには誰もいない。
チクタクと時を刻む音に、少しずつ高揚していた気持ちがしぼんでいく。
ベンチに腰掛け、時計の音に耳を澄ませる。
「何時発…?」
「9時42分…かな。」
「あと…1時間。」
田舎の電車の最終は早い。
だから嫌なんだ、最終電車は。



