ショウがいたずらっぽくはにかむ。
言われた言葉を咀嚼するのに時間がかかった夢は、ようやく言葉の意図するところに辿り着いた。
「…っ!」
「暗くて赤いかどうか分からないけど…。」
ふと頬に、ショウの手が触れた。
そのまま顔を上げさせられる。
「熱いね、ほっぺ。きっと灯りがもっとあれば赤いのが分かるんだろうけど。」
「…触んないでっ!」
「つれないなぁ…。」
「そっ…それ以上近付かないでよ!?」
「はいはい。」
夢が人に対して作ってきた壁を、ショウはやすやすと越えてくる。
それはショウが特別だからなのか、夢がショウに対して壁を作りきれていないからなのかは分からない。
それでも運命は変わった。
あの日出会わなければ交わらなかった二つの運命が今、交わって少しだけ一つになろうとしている。
ショウに完全に背を向けた夢を見て、ショウは笑った。
そして笑いながら、夢の背中に話しかける。
言われた言葉を咀嚼するのに時間がかかった夢は、ようやく言葉の意図するところに辿り着いた。
「…っ!」
「暗くて赤いかどうか分からないけど…。」
ふと頬に、ショウの手が触れた。
そのまま顔を上げさせられる。
「熱いね、ほっぺ。きっと灯りがもっとあれば赤いのが分かるんだろうけど。」
「…触んないでっ!」
「つれないなぁ…。」
「そっ…それ以上近付かないでよ!?」
「はいはい。」
夢が人に対して作ってきた壁を、ショウはやすやすと越えてくる。
それはショウが特別だからなのか、夢がショウに対して壁を作りきれていないからなのかは分からない。
それでも運命は変わった。
あの日出会わなければ交わらなかった二つの運命が今、交わって少しだけ一つになろうとしている。
ショウに完全に背を向けた夢を見て、ショウは笑った。
そして笑いながら、夢の背中に話しかける。



